Laboratory Practice 〈一般〉
髄液検査の実際―後編
三村 邦裕
1
1千葉科学大学危機管理学部環境安全システム学科臨床検査学コース
pp.658-661
発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102488
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細胞数の算定と細胞の分類
1 . 細胞数の算定法
髄液中の細胞は採取後に沈殿しやすく,また融解しやすいので,なるべく速やかに(3時間以内)に検査する.
マイクロピペットを用いて被検髄液180μlとサムソン(Samson)液〔またはパッペンハイム(Pappenheim)液〕20μl(9:1)を混和する.フックス・ローゼンタール(Fuchs-Rosenthal)計算板を用い,顕微鏡の倍率200倍(対物レンズ×接眼レンズ=20×10)でその全区画内(16区画)の有核細胞数を数え,これをxとすると,1μl中の細胞数=x/3.2×10/9≒x/3〔3.2=計算室の容積(μl)=縦4mm×横4mm×深さ0.2mm〕となる.
普通計算室内の細胞数xを数えたら,そのままx/3と分数で表現すればよい.これによってフックス・ローゼンタール計算板使用であることもわかる.最近ではフックス・ローゼンタール計算板の代わりにディスポーザブルタイプ(C-Chip:inCYTO社)の計算板が使用されるようになった.使い捨てのため感染対策に有用である.
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