私の一推し免疫染色
WT1
三上 芳喜
1
1京都大学医学部附属病院病理診断部
pp.628-629
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102124
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症例
56歳の女性.腹膜癌腫症の診断により試験開腹が行われ,大網の小腫瘤がサンプリングされた.肉眼的には卵巣は正常であった.組織学的には,不整形の核と好酸性でやや暗調の細胞質を有する異型細胞から構成される腫瘍が確認された.腫瘍細胞の核クロマチンは増量しており,核分裂像も多数見られた.細胞質内粘液の存在は認められなかった.主として充実性シート状の増殖を示していたが,一部では間質性の芯を伴わない微小乳頭状増殖が認められた(図1).
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