技術講座 生化学
フローサイトメトリーによる活性化血小板の検出
清水 美衣
1
1東海大学医学部神経内科
pp.1433-1437
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101939
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新しい知見
血栓形成に血小板が大きくかかわることはよく知られている.本来,血小板は止血が主な役割である.しかし,動脈硬化など内皮細胞を傷つけるような環境下では,血小板は常に刺激された状態となり,少しの刺激でも血栓を作ってしまう“血栓準備段階”に陥っている.1985年にShattilらは,フローサイトメトリーの変法として活性化血小板の検出法を考案した.われわれは,この検出法を利用し,脳梗塞患者およびその予備群について血小板の活性化状態を検討した.その結果,脳梗塞およびその予備群の血小板は活性化状態にあることが明らかとなった.活性化血小板の検出は,血栓形成の徴候を捉えるマーカーとして有用である.
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