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LDアイソザイム検査にて1本余分のバンド出現
石川 仁子
1
1浜松医科大学附属病院検査部
pp.1388-1389
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101916
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[LDアイソザイム1型,2型の間に過剰バンド?]
LD(lactate dehydrogenase,乳酸脱水素酵素)アイソザイム(isozyme)の検査は,電気泳動法によって行われている数少ないマニュアル検査の一つである.数年前,LDアイソザイム検査をしていたとき,通常は五つに泳動されるはずのバンドが6本認められた.図に示すように1本余分にちょうどLD1型とLD2型の間にかなりはっきりと過剰バンドとして出現していた.何だろう,これは?いわゆるアノマリー像であり,最も出現頻度の高いのは免疫グロブリンとの結合であることは知っていたが,それまでに経験したパターンとは大きく異なっていた.実際,免疫固定法や免役交流法を行ったが,それら免疫グロブリンの抗体では検出されなかった.そこで,「過剰バンドは何か」を解明するために実験を開始した.
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