技術講座 生化学
精度管理用プール血清の作製法とその倫理的話題
澤部 祐司
1
1千葉大学医学部附属病院検査部
pp.917-921
発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101840
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
新しい知見
プール血清を作製する作業は,多くの施設で長年行われてきたことであり,特に新しい知見はない.しかし近年,コミュータビリティの観点からプール血清の利点が見直され,標準化を目的とした外部精度管理,特に地域サーベイにおいて積極的に利用されている.2007年度に実施予定の日本臨床検査技師会による臨床検査データ共有化事業においても,プール血清が使用される予定である1).また,近年の医療に対する倫理的な関心の高まりを受け,人体から採取した材料の二次的な利用に関しても適正な使用法が求められるようになった.プール血清作製のための患者検体使用に関しても,倫理的な側面から議論が進められている.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.