技術講座 免疫
免疫検査法間で測定値が乖離したときの考えかた―腫瘍マーカーを例に
新井 智子
1
,
塚田 敏彦
2
1虎の門病院臨床検体検査部
2稲田登戸病院臨床検査科
pp.103-107
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101322
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
新しい知見
今日,免疫学的検査法は生体成分の分析定量に欠くことのできない重要な測定法として広く普及している.しかし,複雑な構成成分から成る生体試料を測定すると,しばしば臨床と合致しない異常な測定値に遭遇する.そのような異常測定値を示す検体については,他の測定試薬(できれば異なる抗原または抗体を使用しているもの)による測定,希釈直線性試験,透析処理,異好抗体阻止試験,非働化試験,高速液体クロマトグラフィー(highperformance liquid chromatography;HPLC)による解析など実施可能なあらゆる手段を用いて解析し,結果を臨床に還元する努力が大切である.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.