検査じょうほう室 〈微生物〉
孵卵器と冷蔵庫の温度管理
高野 操
1
1新潟大学医歯学総合病院検査部
pp.158-161
発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101200
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はじめに
微生物検査において,培養温度や試薬の保管温度を適正に維持管理することは,検査精度を保つ基本事項として重要である.微生物の発育は培養環境や時間に大きく左右されるため,条件を一定に保つ必要がある.また,抗菌剤入りの選択分離培地や薬剤感受性ディスク,診断用免疫血清などは,温度管理の不備により力価が低下するため,厳密な保管条件が要求される.臨床検査室おける国際規格ISO151891)や病院機能評価基準などでも,検査機器の保守点検や精度管理,およびこれらの記録を保管することが要求されている.微生物検査で使用される基本的な機器である孵卵器と冷蔵庫の温度管理は,精度を保証するうえで極めて大切な事項である.
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