Laboratory Practice 血液:末梢血血液像における鑑別困難な血球・6
血小板
小池 由佳子
1
,
東 克巳
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.538-541
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100924
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はじめに
末梢血液中には赤血球,白血球,血小板の三系統の血球が存在し,それぞれ組織への酸素の運搬,貪食・殺菌作用や免疫反応の制御,止血機構に重要な役割を果たしている.末梢血液検査は全血検査(complete blood count,CBC)とも呼ばれ,血球数(白血球:white blood cell,WBC.赤血球:red blood cell,RBC.血小板:platelet,Plt),へモグロビン(血色素:hemoglobin,Hb),ヘマトクリット(hematocrit,Ht),赤血球指数(平均赤血球容積:mean corpuscular volume,MCV.平均赤血球ヘモグロビン量:mean corpuscular hemoglobin,MCH.平均赤血球ヘモグロビン濃度:mean corpuscular hemoglobin concentration,MCHC)の基本8項目と白血球分画の異常や形態の異常,網赤血球の増減,赤血球形態,血小板形態観察などを行う.
ここまで末梢血血液像における鑑別困難な血球と題して,シリーズで判断に迷う細胞の鑑別のポイントを概説してきたが,今回は血小板とその異常とを取り上げ解説する.
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