オピニオン
内科診療所で活躍する臨床検査技師
福原 延樹
1
1高輪メディカルクリニック
pp.320
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100614
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内科診療所の保険診療と保険点数
厚生労働省の医療統計(2002年度版)によると内科診療所の診療点数の内訳は診療が45%前後,検査25~30%,投薬20~25%で全体の95%を占め,残り5%に処置・注射・X線写真撮影などが加わる.また,診療所では保険診療に不可欠のレセプト業務があり,月初に前月の診療をまとめて社会保険診療報酬支払基金などに提出する診療報酬請求書類を作成する.これが診療所業務の全体像である.
従来の診療所は検査が少なく調剤を兼ねて薬剤師が受付窓口(事務)を担当するところもあり,そこが内科診療所の顔であった.医薬分業の現在,診療所における薬剤師の業務は減少の一途をたどっている.また看護師や放射線技師独自の業務も内科診療所では少ない.さらに経験ある医療事務員でないと細かい制約のあるレセプト処理は困難である場合が多すぎるようだ.このようにみていくと専門スタッフの集まりである医療のなかで診療所は各専門分野だけを担当するスタッフでは勤まらず,かつて薬剤師が受付窓口を兼任したように職能をオーバーラップして担当するスタッフが望まれる.
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