技術講座 生理
手根管症候群の電気生理検査―感覚神経の順行・逆行法による障害部位の検討
岩下 眞一
1
,
鳥居 勇
1
,
山田 聡子
1
,
坂口 里美
1
,
藤岡 豊泰
1
,
谷川 富夫
1
,
宮本 謙一郎
2
,
浅山 滉
3
1水俣市立総合医療センター臨床検査科
2国立水俣病院総合研究センター
3長尾病院整形外科/リハ科
pp.507-513
発行日 2005年6月1日
Published Date 2005/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100029
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新しい知見
われわれは手根管症候群(carpal tunnel syndrome,以下CTSと略)患者26名に対し,感覚神経の順行・逆行法によるインチングスタディを行い,障害部位の推定を行った.
その結果CTS症状が軽度であれば,障害部位は限局して,その差はあまり認められなかった.しかし,肉眼上母指球筋の萎縮を伴うような高度障害例では,波形変化(dispersion)・伝導遅延が数か所に及び,さらには伝導ブロックに至ることがわかった.
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