海外だより
トンガ便り
近藤 弘司
1
1順大中央臨床検査室
pp.1097-1098
発行日 1968年12月15日
Published Date 1968/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917273
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南緯20°,西径175°に位置するトンガは,年中猛暑と想像したが,夏期(11-2月)が過ぎると,朝夕は日本の秋を思わせる気候になる。2-4月まではよく雨が降る。しかし長雨でなく,2日,3日と続く雨はない。この時期が季節的には一年中最もよく,また安全な時期である。というのは,すべて飲料水を雨水に頼っているこの島の人々にとって,チフス,赤痢,蚊による伝染病に,それほど戦う必要を感じない時でもある。だがこの時期でも,全人口約8万のうち約5万のTonga-Tapu(トンガは150以上の島があり,3つの群島に分かれ,最南のTonga-Tapuが最も大きな島群)では,1カ月約4-5名のチフス,赤痢の発生をみる。
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