技術解説
臨床検査における電気的妨害雑音について
松尾 正之
1
,
寺島 諒
1
1東北大学工学部
pp.25-29
発行日 1961年1月15日
Published Date 1961/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916988
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1.まえがき
心電図,筋電図,脳波のような生体電気現象を増幅し記録しようとする場合,しばしば悩まされるのが予期せざる雑音の混入である。特に生体電気現象がミリボルトからマイクロボルトの桁の微小電圧の範囲で起るため,僅かな雑音の混入も非常に大きな障害となつて現れ,場合によつては検査を全く不能にする場合もある。しかしながらこの雑音は適切な雑音対策を行なうことによつて取除くことができるものなのであつて,雑音障害の有無は検査に携わる人達の雑音処理の方法いかんによるものといつても過言ではない。
そこで本文では現場における雑音対策の一助となるよう実際に起り得る雑音の種類,原因及び対策について述べてみよう。
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