発行日 1964年9月15日
Published Date 1964/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916815
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第11回臨床病理技術士資格認定試験を終えて
このほど第11回臨床病理技術士(二級)資格認定試験が行なわれた。これは夏の季題としても,なんら違和感を伴わないほどのものとなっている。試験は東京大学,慶応大学,慈恵医大,医科歯科大学で実施されたが,その間の受験者の連絡も最近の交通渋滞にも拘らず,規定時間内に一応,滞りなく保たれていた。しかしながら,例年受験者数の増加をみ,今回それが最高となり,延1900名にならんとした。この数は規定期間内での受験者数のほぼ限界と考えられるものであり,したがって近々これを上まわる場合を想定して,試験方法その他について緊急に対策を講じなければならないものと思われた。試験期間の一日を緒方試験委員長のお伴をして各科目の実地試験の現況とか準備状況を見学する機会を得た。本年度は特に樫田委員のきもいりで,厚生省のほか文部省大学学術局からも担当官が同行された。試験の規模は一言にしていえば壮大ということであろう。各科それぞれ特色はあるが,いずれにおいても主任試験委員をはじめ各委員が献身的に準備され試験を担当されている。これはいうまでもなく斯界に貢献するという意欲のみがこれを支えているのであるという感をさらに深くした。
このような試験に受験して日頃の知識,技術を客観的に評価される受験者は幸福といわねばならない。
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