特集 産婦人科領域における臨床検査
綜説
産婦人科領域における臨床検査
古谷 博
1
1東京大学産婦人科教室
pp.381-384
発行日 1965年5月15日
Published Date 1965/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915754
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はじめに
診断の方法としては,古くから視診,触診,打診,聴診などが行なわれ,今日でもこれらがきわめて重要な役割をはたしていることはいうまでもないが,医学の進歩した今日では,疾患の診断にはあらゆる近代的検査法を応用して,その不備を補わなければ,これら五感による診断のみで正しい診断を下し得なくなったことも明らかである。
ことに産婦人科領域では,ホルモン,放射線,エレクトロニックスなど各方面の知識と技術を駆使してはじめて正しい診療が行なえる時代になってきた。また産科領域では特に婦人の全身の構造と機能とが複雑に関与した現象を,時々刻々正確にとらえるために,頻回に多数の検査を次々と行なわなければならないことが非常に多い。
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