特集 出血傾向のLaboratory Diagnosis
Ⅴ.出血性素因のスクリーニング検査
2.凝固時間の長いとき
福武 勝博
1
,
梶原 功介
1
,
藤田 武央
1
1東京医科大学・臨床病理
pp.1371-1376
発行日 1980年11月1日
Published Date 1980/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915632
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
一般に止血検査に際して凝固時間と呼ばれているのは,トロンボエラストグラム(TEG)のk+r値を指すか,Lee-White法(1913)によって測られる全血凝固時間(whole-blood clotting time;CT)のことである.Lee-White法の技術的な弱点は,血液が凝固した終点を決める際に測定者によって多少の個人差を生ずることである.正常値は一般に10分前後と言われているが,我々の研究室では8〜12分となっている.しかし,各検査室では各自の終点の決定方式を決めて,それによる正常値を設定しておく必要がある.Lee-White法には多少の変法が行われているが,我が国で最も普及している方法は次のようである.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.