今月の主題 生理検査・1
技術解説
ME機器の漏れ電流の計り方
戸崎 丑之助
1
1日本光電富岡㈱
pp.442-450
発行日 1979年5月15日
Published Date 1979/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915089
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医療機器の安全基準の代表的なものに,UL (アメリカ),CSA (カナダ),VDE (西独)などが挙げられる.これらの基準を世界的に統一調整したものがIEC (国際電気標準会議)医用電気機器安全基準(以下IEC基準)で,約8年に及ぶ国際的な審議の後,ようやく1977年末に各国に正式に通告された.
我が国でもこれを受けていろいろな施策が進められており,ME学会ではIEC基準を基調とした国内基準である"ME学会医用電気機器安全基準"の改定が行われ,厚生省もこれを医療用具認可基準の一部として採用する見込みである.IEC基準には電気的,機械的な危険をはじめ,放射線,化学物質による障害,機器の故障,操作ミス及び病院設備の不備に対する防護基準などが詳細に定められているが,その主軸をなすものは機器からの漏れ電流によって,人体側が受ける電撃による危険を防止しようとするものである.電撃防止の点についてはIEC基準もME学会基準も全く同様である.更にこれらの具体的な試験方法としてJIS (日本工業規格)試験方法原案が審議中である.以下にはJIS (案)による試験方法を中心として解説する.
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