日常検査の基礎技術
電気生理検査機器の漏れ電流測定
竹村 靖彦
1
,
山口 映
2
1東芝玉川工場医用電子設計部
2東芝玉川工場医用商品試験部
pp.1117-1124
発行日 1975年10月15日
Published Date 1975/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909136
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医療技術が高度になるにつれ,人体に医療用電気機器が接触する機会が増え,それだけ不測の電撃事故が発生する確率も増してきていることは否定できない.医用電気機器の安全は,漏れ電流の発生を少なくすることにつきるが,それは,機器それ自体の安全,使用環境(設備も含む)の安全,運用方法による安全確保と,3条件がバランスを保っていなくてはならない.この,どの問題を取り上げても,実は,容易に結論を出すことが難しい多くの問題を含んでおり,そのためにこそ,ME学会,IECや工業会など諸関係機関が現在各種の研究調査を行い,報告書を出すという活動をしている.ここでは,少なくとも日常検査の場で,機器の異常を発見する最少の方法としての,生理検査機器の漏れ電流測定方法を紹介するが,アース設備が完全か,電源設備が完全か,目的的に安全確保という点で最適の機器が使用されているかという問題もあることを忘れずにおかれたい.この問題については,他の機会に譲りたい.
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