今月の主題 細菌同定の迅速化へのアプローチ
座談会
医学細菌学における近代細菌分類学の利用度とギャップ
播金 収
1
,
小栗 豊子
2
,
島田 馨
3
,
松本 慶蔵
4
,
藪内 英子
5
,
小酒井 望
6
1奈良県立医大附属病院中央検査室細菌検査
2順天堂大学附属順天堂医院中央臨床検査室細菌検査
3東京大学医科学研究所感染症研究部
4長崎大学熱帯医学研究所
5岐阜大学医学部微生物学教室
6順天堂大学医学部附属浦安病院
pp.1658-1667
発行日 1985年11月15日
Published Date 1985/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912805
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細菌分類学は絶えず進歩する.国際的な新しい分類体系が決まると,細菌の属名,種名が変更されることは珍しくない.細菌検査を担当する臨床検査室は,改訂された新分類にどう対応するか,そして臨床検査室の利用者である臨床医に,新分類をどう徹底していくかが問題である.細菌の簡易同定キットが幾種類も市販され,それらは新分類に合わせて改訂されるから,検査室の新分類への対応は困難ではない.しかし,同定キットには限界があることを知っていなければならない.そして,検査室は臨床との連携,情報交換を密にしておけば,新しい分類体系も円滑に臨床医に受け入れられるであろう.
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