特集 産業医学と臨床検査
Ⅰ.総論
5 臨床検査からみた健康管理
田中 茂
1
Shigeru TANAKA
1
1(財)埼玉県労働保健センター
pp.1279-1288
発行日 1984年11月1日
Published Date 1984/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912350
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□産業医学における健康管理の位置づけ
1)産業保健の定義(ILO/WHO,1950)
1950年,産業保健に関するILO/WHOの合同委員会は,WHOの健康の定義を基にして,産業保健の目標を次のように述べている.つまり「あらゆる職業に従事する人々の肉体的,精神的および社会的福祉を最高度に増進し,かつ,これを維持させること.作業条件にもとづく疾病を防止すること.健康に不利な諸条件に対して雇用労働者を保護すること.作業者の生理的,心理的特性に適応する作業環境にその作業者を配置すること.以上を要約すれば,人間に対して仕事を適応させること,各人をして各自の仕事に対して適応させるようにすること」である,と.
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