講座・リンパ球の検査・8
ヘルパー・サプレッサーT細胞活性の測定法
笠倉 新平
1
Shinpei KASAKURA
1
1京都大学附属病院中央検査部
pp.950-957
発行日 1984年8月15日
Published Date 1984/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912269
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
免疫応答に関与するリンパ球はT細胞,B細胞2種類の機能の異なった細胞からなっていることはよく知られている.さらにT細胞のなかには免疫応答を増強するように働くヘルパーT細胞と逆に抑制するように働くサプレッサーT細胞が存在する.これら異なる機能を持つT細胞サブセットの協同作用により免疫応答が巧みに調整されている(図1).したがって,各種の免疫異常症の病態を解析するためには,これらヘルパーT細胞やサプレッサーT細胞の機能を測定する必要がある.本稿では,これら機能の測定法について詳述するとともに,ヘルパーT細胞とサプレッサーT細胞に関する基本的な解説を簡単に行う.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.