学会印象記 第25回日本衛生検査学会
望まれる充実した緊急検査体制
青木 哲雄
1
1常滑市民病院中検
pp.821
発行日 1976年8月15日
Published Date 1976/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909451
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第25回日本衛生検査学会(秋田赤十字病院・根本一蔵学会長)は5月22日,23日に,みちのくの秋田市において開催された.今学会は日衛技ならびに秋衛技の創立25周年を記念して催されたが,今日の隆盛を築いた先輩諸氏の努力には敬意の一語につきる.しかし,うれしい悲鳴とともにマンモス学会として真剣にその対策を考えなければならない時期である.この秋田学会も招待講演,学会長講演各1題,一般演題317題,シンポジウム11題(話題提供者68名),分科会講演11題,研究班報告9題と衛生検査学会史上最大規模となり,会場も展示場を含む10会場で開催された.このため交通の便利な所に会場を集中させることは難しく,千秋公園と市役所,県庁付近の二か所に分散し,この間をバス連絡せざるをえなかった.なかには演題を聞きたいため,タクシーで何回か会場間を往復した会員もあったと聞く.だが,この現象はいずれの県で開催しても共通の悩みであり,日衛技でも真剣に検討されている.
さて,盛りだくさんで聞きたい発表もままならなかったが,私の興味をもった企画の印象を紹介したい.最近,臨床化学検査は酵素を用いた測定法が普及してきたが,第一会場では,酵素法によるコレステロール,トリグリセライド測定方法の一般演題やシンポジウム,分科会講演で,脂質検査に関する討議が丸一日行われた.排液公害などの問題もからんで普及が望まれる.
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