研究
パラフィン包埋カルチノイド顆粒の電顕的診断価値について
田沢 賢次
1
,
曽我 淳
1
,
佐野 宗明
1
,
畑野 高四
1
,
興梠 建郎
1
,
師岡 長
1
1新潟大第1外科
pp.309-312
発行日 1976年3月15日
Published Date 1976/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909313
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はじめに
最近では臨床病理検査の分野においても,電顕的観察が積極的に施行され,種々の疾患についていろいろな病変の微細構造上の観察が行われ,数多くの知見が得られている4〜6).
日常私たちが検査室においてルーチンの生検および剖検材料を光顕的に観察している際に,その材料から電顕的観察を必要とする場合がある.この場合私たちは,ホルマリン固定材料の中から再び切り出しを行うか,またパラフィンブロックの組織片を脱パラフィン後に電顕用材料として再固定しなければならないことになる.特にカルチノイド腫瘍の場合には,術前に診断が確定することは内視鏡生検による場合が多くなったとはいえ,なお比較的少ない現状である.
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