研究
各種血球によるASO値の検討
清水 初子
1
,
鈴木 久枝
1
,
大谷 純子
1
,
浅川 英男
2
1東京医歯大検査部血清
2東京医歯大・検査部
pp.176-178
発行日 1976年2月15日
Published Date 1976/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909278
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はじめに
レンサ球菌の感染が病因となる疾患は多く,リウマチ熱,腎炎,扁桃腺炎,猩紅熱,丹毒などがよく知られている.レンサ球菌の90%以上がA群に属するβ溶血性レンサ球菌であり,これが起因菌となって上記の疾患を引き起こす.このA群レンサ球菌には種々の抗原性物質を含んでいるので,それに対する抗体を追跡することは溶連菌感染の有無の指標となりうる.その最も代表的なものがASOであり,今日広くルーチンの検査法として使用されている.Rantz-Randall法1)が広く普及したが,日常検査においては検体数の増加とともに血清を半量使用する方法2)に移り,更にマイクロタイター法に移行するすう勢にある.しかしマイクロタイター法3-5)にするのには使用する血球,Rantz-Randall法のtodd単位との対比の問題など,検討すべき多くの余地を残している.そこで今回は,まずマイクロタイター法で行うに際して各種の入手しえた血球を用いて比較検討し,興味ある成績を得たので報告する.
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