特集 自動化臨床検査法
血液
凝固・線溶
総論
山中 学
1
1東大,中検部
pp.1330-1334
発行日 1973年11月1日
Published Date 1973/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908306
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出血性素因および血栓症についての,病態生理がしだいに解明されるに伴って,臨床における血液凝固や線溶の検査がしだいに重要視されるようになり,一般臨床検査として普及し始め,また検査件数も増加の傾向を示している.
現在,血液凝固に関する検査法は,試験管内における複雑な反応の結果,生成されるフィブリンによって,血液あるいは血漿が,ゾルからゲルに転換して,流動性を失う瞬間を肉眼的に捕えて,反応開始からそれまでの時間を測定するという手段が基本になっている.また線溶においても,基質に用いたフィブリンや凝固させたユーグロブリン分画が添加した試料により溶解する状態を,やはり肉眼的に観察しているのである.
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