Senior Course 病理
病理組織標本(4)—染色2
松岡 規男
1
1神奈川県立成人病センター病理
pp.1589
発行日 1972年12月15日
Published Date 1972/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907899
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腎臓の病変で多いのは腎炎,萎縮腎などであるが,主として糸球体,ボウマン氏嚢の検索にはアザン,鍍銀(Pap,PAM),PASが好まれ,血管についてはさらに弾性線維染色が加えられる.細尿管上皮の検索には脂肪染色も必要となる.この結果ボウマン氏嚢の肥厚状態,糸球体内皮の増殖から線維化,間質の結合織線維の増生状態の観察が行なわれ,疾病の進展度の判定に重要な診断が下される.生検の場合にはこれがただちに治療方針に影響するのである.
肺臓では肺線維症,無気肺,肺気腫などでは肺胞壁の観察のために,アザン,ワンギーソン,時に鍍銀が行なわれる.
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