欧米旅行見聞記
検査業務のシステム化
中 甫
1
1東京・三井記念病院中央検査部
pp.870-871
発行日 1972年8月15日
Published Date 1972/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907712
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最初の訪問地ロンドンのヒスロー空港に降り立った時は,おりしも小雨で何か東京の天候を思わせるようだったが,街の古い赤レンガ建ての街並みは日本とはまったく異なり,印象的であった.私の今回の欧米旅行の目的の第1は,われわれが使用している英国製自動分析機Vickers M300のために,私が開発した血清総コレステロール測定法についてディスカッションしたい,とのビカース社の化学者グループよりの要請があったので,数日間ロンドン郊外の研究所で過ごすことであった.第2はこの機会に欧米の検査室を実際に自分の目で見て諸外国の現状を把握することで,英国,スイス,米国の検査室を訪問した.第3はコレステロール測定法で広く知られているDr.ZakおよびDr,Zlatkisの研究室を訪ねて,コレステロール測定法について語る機会をもつことだった.
はじめての海外旅行でもあったので何でも見よう,聞こう,語ろうとかなりのハードスケジュールを承知で欧米5か国をかけ足で回って来た.以下その時の印象を2,3かいつまんで述べてみたいと思う.
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