Senior Course 生理2
不整脈と心電図
山崎 登志雄
1
1日医大・第1内科
pp.839
発行日 1971年8月15日
Published Date 1971/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907294
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心電図は心臓の電気現象を経時的に記録するので,調律異常の診断解析に最も有効な方法であり,心電図を欠いて不整脈は診断できない.
正常の心臓刺激生成は洞結節で起こり,心室に向かって正しく伝導される.すなわち,洞結節—心房—房室結節—ヒス束—田原脚—プルキンエ線維—心室筋の順である.しかし心房,房室結節,心室にも刺激生成能力があるため,異所性刺激生成を起こすことがある.これに対し洞結節自体で生成異常を生じたのは,正所性刺激異常という.一方,洞結節から心室筋に至る刺激(興奮)伝導路に病的状態が起こり,正常の伝導が行なわれない場合を刺激(興奮)伝導障害という(表).
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