特集 ディスポーザブル検査器具
ディスポーザブル検査器具使用の現状
使い捨て電極
戸川 達男
1
1東医歯大医用器材研究所
pp.759-761
発行日 1969年9月15日
Published Date 1969/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906520
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心電や筋電の検査のための電極として,金属板にペーストを塗って,ゴムバンドなどで固定したものが普通に用いられているが,最近になって新しい形の電極がいろいくふうされるようになってきた,従来の電極は,しばしば記録時の雑音の原因となり,運動時の検査や長期間の使用に不便なことが多かったにもかかわらず,あまり改良されるところがなく,欧米でも電極の問題が注目されるようになったのは,わりあい最近のことである.
新しい電極の1つは,生体起電力の精密な測定のため,特に分極電位の小さい電極で,Beckman社から発売されたものなどが代表的なものである.この種の電極は,運動時や長期の使用に際してもきわめて安定であるが,高価であり取り扱いがやや複雑なので,通常の心電や筋電の検査にはあまり適しているとはいえない.そこで,もう1つの方向として,安価で取り扱いも簡単で,しかも通常の検査では十分満足できる性能を持つ使い捨て電極が開発されてきた.
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