私の工夫
パラフィン濾過装置の一工夫
柳川 弘
1
1徳島大学医学部病理学教室
pp.533-534
発行日 1961年8月15日
Published Date 1961/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905869
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日常,組織標本作製に当つて,パラフィン包埋後,パラフィンの切り屑が次第に溜つていくが,これは何回でも反復して使用することができる。しかし,これを熔解しただけでは組織の残渣や塵などがあつて直ぐには使用できない。従来,これはパラフィン熔融器内で,濾過して使用してきているが,内部が狭くて思うようにいかず,又使用中の熔融器は扉の開閉で温度が下り,パラフィンが凝固してしまつたりする。加温式の漏斗で濾過する方法もあるが,これも用量が多い場合はわずらわしい。そこで当教室では廃物を利して,写真の如き濾過装置を作製し,数年来使用してきたが手間が省ける上,非常に能率的に濾過できるのでここに紹介する。
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