トピックス
甲状腺硝子化索状腺腫
清水 道生
1
1川崎医科大学病理学教室
キーワード:
甲状腺
,
硝子化索状腺腫
,
腺腫
Keyword:
甲状腺
,
硝子化索状腺腫
,
腺腫
pp.1078-1080
発行日 1995年9月15日
Published Date 1995/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902604
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
硝子化索状腺腫(hyalinizing trabecular adeno-ma)は1987年にCarneyら1)によって初めて提唱された甲状腺腫瘍で,濾胞腺腫の特殊型として位置づけられている.実際には1982年にWard ら2)により細胞質に豊富なフィラメントを有するhyaline cell tumorとして同様の腫瘍が発表されていたが,この電顕所見は非特異的なものと考えられていた.硝子化索状腺腫は甲状腺の中でもまれな腫瘍で,報告例はいまだ少なく50例に満たない.
肉眼的には被膜を有する,境界明瞭な充実性の腫瘤で,大きさは通常直径2cm以下である.割面の色調は灰白色ないしは黄褐色で,通常の腺腫とほとんど区別がつかない.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.