今月の主題 呼吸器疾患と臨床検査
呼吸器感染症
呼吸器感染における病原微生物の変遷
松本 慶蔵
1
,
力富 直人
1
,
渡辺 貴和雄
1
Keizo MATSUMOTO
1
,
Naoto RIKITOMI
1
,
Kiwao WATANABE
1
1長崎大学熱帯医学研究所内科
キーワード:
インフルエンザ菌
,
ブランハメラ・カタラーリス
,
MRSA
,
呼吸器起炎細菌決定法
,
PCR法
Keyword:
インフルエンザ菌
,
ブランハメラ・カタラーリス
,
MRSA
,
呼吸器起炎細菌決定法
,
PCR法
pp.698-703
発行日 1991年7月15日
Published Date 1991/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900639
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細菌性呼吸器感染症の病原細菌の年次的推移でもっとも注目される病原細菌はブランハメラ・カタラーリスであり,最近はMRSAに代表される黄色ブドウ球菌の増加である.これらの起炎細菌変貌の要因は使用抗菌性化学療法剤の使用のときにその適正使用の枠外の使用に求められる.細菌側はβ―ラクタマーゼ産生または抗菌薬剤のターゲットの変化により対応し,ある菌数の域以上に至って感染症を発症するものと推測される.MRSAや緑膿菌感染などは宿主の防御能低下に基づく場合が多く,宿主条件の解析は広く深く行う必要がある.
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