増大号 AKI・CKDの診断・治療に臨床検査を活かせ
4章 腎疾患を知る—臨床検査ができること
AKI
臨床検査—さまざまなアプローチを使いこなす
中村 仁美
1
,
土井 研人
1
1東京大学医学部附属病院救急・集中治療科
キーワード:
腎前性・腎性・腎後性
,
バイオマーカー
,
尿沈渣
,
フロセミド負荷試験
Keyword:
腎前性・腎性・腎後性
,
バイオマーカー
,
尿沈渣
,
フロセミド負荷試験
pp.460-465
発行日 2024年4月15日
Published Date 2024/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203585
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
急性腎障害(AKI)の分類1〜3)
急性腎障害(acute kidney injury:AKI)は血清クレアチニン濃度の上昇や尿量減少をもとに診断するが,臨床の場においてはAKIの鑑別診断が求められる.最も広く用いられている分類は,腎前性・腎性・腎後性である(表1).それぞれの病態に応じて治療戦略が異なり,腎前性AKIでは腎灌流圧の維持が,腎後性AKIでは尿路閉塞の解除が優先される.また,腎前性と腎性の鑑別に関してはさまざまなアプローチがあり,臨床検査も多岐にわたる.
Copyright © 2024, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.