WITHコロナにおける検査室の感染対策・7
病理検査関連における感染対策
青木 裕志
1
,
外山 志帆
2
,
飯野 瑞貴
2
1順天堂大学医学部附属練馬病院病理診断科(現 順天堂大学医学部人体病理病態学講座)
2順天堂大学医学部附属練馬病院病理診断科
pp.982-986
発行日 2022年8月15日
Published Date 2022/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203081
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はじめに
新型コロナウイルス(以下,SARS-CoV-2)による感染症(coronavirus disease 2019.以下,COVID-19)の広がりは,われわれの日常生活のみならず,検査業務や検査体制においても大きな変化をもたらした.
従来の感染対策は,検査材料からスタッフへの感染を想定した対策が主体であった.一方,COVID-19パンデミックにおいては,検査材料のみならず検体容器に付着したウイルスによる感染への対応に加え,万が一スタッフが感染した場合やスタッフが外で感染したウイルスを検査室内に持ち込んだ場合も想定した幅広い対応が求められるようになった.あるべき感染対策や作業手順が十分に定まらないなかで,試行錯誤を繰り返しながら感染の波を乗り越え,日々の検査業務の維持に苦労された施設は多いと思われる.
本稿では,COVID-19パンデミックを経験し,その対応を通して得られた知見として,順天堂大学医学部附属練馬病院の病理検査室におけるCOVID-19パンデミック以前と以後の感染対策の違いや課題について述べる.
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