今月の特集 移植医療と臨床検査
扉
涌井 昌俊
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1慶應義塾大学医学部臨床検査医学
pp.1239
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202881
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最も古典的な臓器移植である輸血を除けば,ドナーと患者で成立する移植医療には約60年の歴史があります.免疫抑制剤の普及,組織適合性に関する理解,外科的手技と術後管理の進歩がその歴史をけん引してきました.いまだ現役として活躍し続ける還暦世代と同様に,移植医療は多くの可能性と課題を携えながら,今も進化を続けています.新たな臓器移植の登場に加えて,再生医療との融合的な展開も期待されており,まだまだ目が離せません.多岐にわたる知見技術によって成立するためチーム医療としての側面が大きく,もちろん臨床検査も欠かせない存在です.
本特集では,移植医療で利用される臨床検査の総論的概要,および移植の種類ごとの各論的概要について,第一線のエキスパートとして活躍する方々に解説していただきました.移植医療を支える検査の意義・役割をあらためて見直し,種々の臓器移植の現状と課題に立脚した知識の整理とスキルアップにつなげる一助となると幸いです.
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