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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
6章 腎疾患
ネフローゼ症候群
Nephrotic syndrome
忰田 亮平
1
,
成田 一衛
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科腎研究センター腎・膠原病内科学分野
pp.488-489
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201978
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ネフローゼ症候群は,腎糸球体係蹄の障害によって,蛋白透過性が増大して,大量の尿蛋白と低蛋白血症をきたす症候群である.尿蛋白量と低アルブミン(Alb)血症の両所見が基準を満たした場合に診断し,明らかな原因疾患がないものを一次性,原因疾患をもつものを二次性に分類する.一次性として,微小変化型ネフローゼ症候群,膜性腎症,膜性増殖性糸球体腎炎,巣状分節性糸球体硬化症などがあり,二次性としては,糖尿病性腎症,ループス腎炎,アミロイド腎症などがある(表1)1).本症候群では,大量の尿蛋白,低Alb血症・低蛋白血症に起因する浮腫,腎機能低下,脂質異常症,凝固線溶系異常,免疫異常症などさまざまな症状を伴う.
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