増刊号 心電図が臨床につながる本。
Ⅴ章 症例カンファレンス
Case3 頻脈(心室)—早期再分極症候群の1例
吉田 幸彦
1
,
長内 宏之
2
1名古屋第二赤十字病院循環器内科
2公立陶生病院循環器内科
キーワード:
早期再分極症候群(ERS)
,
心室細動
,
突然死
Keyword:
早期再分極症候群(ERS)
,
心室細動
,
突然死
pp.1326-1330
発行日 2016年10月30日
Published Date 2016/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201004
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現病歴・既往歴
患者は45歳,男性.突然死の家族歴や失神の既往歴はなし.41歳ごろから健康診断で受診していた.午前4時30分ごろにいびき様の呼吸が突然止まり,妻が呼びかけても反応がなかった.他の家族を起こして救急車を要請し,直ちに心臓マッサージが開始された.救急隊到着時の初期波形は心室細動であった.自動体外式除細動器(automated external defibrillator:AED)を装着し,2回の電気ショックで洞調律に復した.緊急冠動脈造影検査を含めた諸検査では異常は認められなかった.脳低体温療法後に後遺障害なく意識が回復した.
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