特集 教科書には載っていない臨床検査Q&A
巻頭言
巻頭言
山田 俊幸
1
1自治医科大学臨床検査医学
pp.1145
発行日 2012年10月30日
Published Date 2012/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542103182
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臨床検査医学・臨床検査技術学では大変多くのことを学びます.臨床検査技師国家試験の問題を一覧すると,放射線画像診断や治療を除けば医師国家試験に匹敵する領域がカバーされていて,専門である検査技術については相当深く,何と多くのことを勉強させるのだろう,という印象をもちます.
要求される知識に対応すべく,教科書がいくつか揃っています.ただし,教科書はどうしても原則論や古典的方法論を無視するわけにいかず,実際の日常現場とはいくらかズレが生じます.例えば,生化学検査においては最新の自動分析機が普及し,その機種の特性を習得しながら日常業務をこなしていますが,教科書ではそこまでは踏み込み難い.新しいことをカバーするために本誌のような定期刊行物があり,一定の役割を果たしていますが,本誌には学術的な要求を満たす役割があり,上述のようなことに多くの誌面は割けません.そこで,そのような“教科書では得難い知識”を効率的に取り上げるために,Q&A形式にした特集本(本増刊号)を企画することにしました.
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