Japanese
English
シリーズ-検査値異常と薬剤・21
―投与薬剤の臨床検査値への影響―消化器系作用薬Ⅰ
Influence of administering medicine on laboratory test values:gastrointestinal agent Ⅰ
富田 江津子
1
,
森嶋 祥之
2
,
森田 哲也
1
Etsuko TOMITA
1
,
Yoshiyuki MORISHIMA
2
,
Tetsuya MORITA
1
1近畿大学医学部堺病院薬剤部
2近畿大学医学部附属病院中央臨床検査部
キーワード:
H2受容体拮抗薬
,
プロトンポンプ阻害薬
,
酸中和薬
,
潰瘍病巣保護薬
,
組織修復促進薬
,
粘液産生・分泌促進薬
,
Helicobacter pylori菌除去薬
Keyword:
H2受容体拮抗薬
,
プロトンポンプ阻害薬
,
酸中和薬
,
潰瘍病巣保護薬
,
組織修復促進薬
,
粘液産生・分泌促進薬
,
Helicobacter pylori菌除去薬
pp.91-95
発行日 2012年1月15日
Published Date 2012/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102897
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1.制酸剤
1) H2受容体拮抗薬
胃の壁細胞のH2受容体でヒスタミンと拮抗して胃酸分泌を強力に抑制する.
(1) シメチジン
H2受容体で選択的遮断作用を示し,胃酸分泌を強力に抑制する.主に腎排泄されるため,腎機能障害者と高齢者への投与は慎重にしなければならない.薬物代謝酵素のチトクロムP-450(CYP1A2,2C9,2C19,2D6,3A4)を抑制するため,他の薬物との相互作用に注意が必要である.例えばシメチジンは高脂血症治療薬のシンバスタチンや抗真菌治療薬のイトラコナゾールのCYP3A4を拮抗阻害し,シンバスタチンやイトラコナゾールの血中濃度を上昇させる1).
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