今月の主題 ウイルス感染症─最新の動向
各論
〈ウイルス感染症の新しい診断技術〉
ウイルス感染症における迅速診断検査(POCT)の位置づけと今後の方向性
本村 秀樹
1
,
森内 浩幸
1
Hideki MOTOMURA
1
,
Hiroyuki MORIUCHI
1
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科小児病態制御学
キーワード:
免疫クロマトグラフィー法
,
酵素抗体法
,
凝集法
Keyword:
免疫クロマトグラフィー法
,
酵素抗体法
,
凝集法
pp.45-52
発行日 2009年1月15日
Published Date 2009/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101860
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迅速診断検査(point-of-care testing;POCT)の出現によって,ウイルス感染症の診療は大きく変革した.臨床医が早期にその場で診断できるので,患者自身に特異的な治療(例えば,インフルエンザの場合はノイラミニダーゼ阻害薬の投与)を直ちに開始し,周囲への感染拡大を防ぐ措置(例えば,ノロウイルスであれば徹底した施設内感染防止策)を取り,そして疫学的情報をリアルタイムで把握できるようになった.また日常的な感染症だけではなく,SARSコロナウイルスのような新興病原体を,検疫所のような水際で捕らえることもできるようになった.
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