連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第65回
市立豊中病院
野中 純一
1
1(株)伊藤喜三郎建築研究所設計部
pp.252-256
発行日 2000年3月1日
Published Date 2000/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902954
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計画上の目標・コンセプト
市立豊中病院(写真1)は,昭和19(1944)年3月に創立され,昭和29(1954)年7月に阪急宝塚線豊中駅前に開院以来,約半世紀余に及び地域医療を担ってきたが,建物の老朽化・狭隘化が著しく,また,近年の複雑・多様化する医療需要や疾病構造の変化・医療技術の急速な進歩に対応が困難になったため,1)患者の立場に立った心温まる病院を目指す.2)医療の専門化に対応するとともに,総合医療の中心としての高機能を持った地域住民のための病院を目指す.3)地域医療機関との連携を密にし予防医学にも取り組み,市民の健康管理と疾病の早期発見に努める.4)高齢社会に対応する医療とともに,社会復帰を目指した医療システムの確立に努める.5)開かれた病院として,地域住民や医療関係者の研修・生涯教育の充実に努める.
以上5項目の基本理念をもとに,心温かな信頼される病院を整備することとなった.
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