特集 地域医療支援病院はどうなる
医療施設経営改善支援事業・フォーラム函館より
フォーラム・3年後の病院はどうなる
病院医療の将来
宮坂 雄平
1
1日本医師会
pp.886-889
発行日 1998年10月1日
Published Date 1998/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902516
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今日は北海道の医療施設経営改善支援事業ですので,お集まりいただいている先生方の多くは病院の先生ではないかと思っております.今,河北先生がお話しになりました「社会保障はいかにあるべきか」という議論は後の機会にゆずるとして,今回の医療法改正と今後の医療施設体系の方向についてお話ししたいと思います.
まず医療法の改正ですが,一番大きな点は,有床診療所への療養型病床群の設置ということです.21世紀の少子・高齢化社会が目前に迫っており,介護が必要な状態になる高齢者は,平成12年(2000年)に280万人,平成22年(2010年)には390万人に増加すると予測されています.増加する高齢者への処遇が,今後の重要な課題であり,対策として在宅医療や在宅介護など,在宅でのケアの推進とともに,要介護者を受け入れる体制,すなわち高齢者が医療施設に入院した状況での医療や介護の体制整備を図る必要があります.そこで療養型病床群は19万床,老人保健施設28万床,特別養護老人ホームの29万床と,目標を定めて整備しているところです.
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