特集 介護保険と長期ケア施設
地域の診療所としての対応
坂本 仁
1
1医療法人社団坂本医院
pp.244-247
発行日 1998年3月1日
Published Date 1998/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902354
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1997年4月の診療報酬の改定は,「病院」に対して急性期病院か,慢性期病院かの選択を迫るという点から,まさに「病院のお尻に火がついた,さあどちらへ向かうのですか」ということを示していると思われる.しかし,このことはまた,「診療所」に対しても医療提供体制の再構築のなかで「さあどちらへ向かうのですか」と選択を迫っていることになるのかもしれない.それは言い換えると,1次医療機関としての診療所の医師が,どのような対象地域の中で,どのような人々を把握し,そして共生し,社会的役割を果たそうとしているかと問われていることとなる1).
介護保険導入に対し,「病院」がどのように対応していくかによっても大きな変革が起こることが予想されるが,地域の診療所としてもこの大事な時期に,どのように対応することが望ましいかについて述べてみたい.
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