医療を囲む声 病院の視力・聴力・感性
在宅ケアを考える
山本 和利
1
Wari YAMAMOTO
1
1自治医科大学附属大宮医療センター
pp.240
発行日 1991年3月1日
Published Date 1991/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900879
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最近,新しい医療の形として「在宅ケア」が注目されている.今までは高度医療を脱却して安定期に入った患者でも点滴が抜けない,尿道カテーテルが抜けないなどの理由で病院医療に頼っていることが多かったのではないか.それほどの病状ではない患者でさえ病院を離れ,家に戻ることには不安を覚え,病院の管理下で治療を進めたいという希望を持つ人は少なくなかったと思う.
とは言っても,不安が解消されれば,できることなら家に戻り家族の介護のもとで治療をすすめたい,あるいは余生を送りたいと望んでいるのが正直なところではないだろうか.
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