特集 完全週休2日制をめざして
週休2日制と病院
竹内 實
1
Minoru TAKEUCHI
1
1特定医療法人即仁会
pp.825-827
発行日 1990年10月1日
Published Date 1990/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900746
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完全週休2日制をめざす改正労働基準法が,1988年に施行されている.これを受けて,いち早く金融機関等が1989年2月に完全週休2日制を採用し,これに前後して多くの大企業が労働時間の短縮を達成している.この結果,1990年7月に労働省が発表した「平成元年賃金労働時間制度等総合調査」によると,従業員30人以上の企業に勤めるサラリーマンの36.9%が完全週休2日制の勤務に従事し,何らかの形で週休2日制を導入している企業が58.3%,従業員単位では82.7%と報告されている.特に前年比率の増加が著しく,我が国全体が週休2日制に向かって加速しているといっても過言ではない.これに伴い,年間休日総数の平均は98.6日,実労働日数は年間270日弱が平均的な実態になっているようである.
我が国の隅かれている国際的環境,徐々に深刻になるマンパワーの不足,企業を選択する求職者の意職変化等々を考えるとき,労働時間の短縮——週休2日制へのシフトの波は,今後さらに強まることは必至である.
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