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癌研究所附属病院院長に就任 尾形悦郎氏
黒川 清
1
,
八木 保
1東京大学医学部第1内科
pp.854
発行日 1993年10月1日
Published Date 1993/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900469
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昨年4月に東大を退官された尾形先生が,この7月から癌研附属病院の院長に就かれた.副院長として肩慣らししたあと,満を持してという表現がぴったりの登板である.
尾形先生を一言で形容すると,臨床,研究,教育の3拍子,さらにマネジメントの分野まで加えれば,4拍子そろった希有の人(医師)と言えるだろう.しかも,それぞれの分野での実績は超一流,掛け値なしのスーパードクターである.先生が専門とされている内分泌学,とりわけカルシウム代謝の研究が国際的にも高く評価されていることは周知の通りであり,また,筑波大学から東大に移られてからは,今日の第4内科の隆盛を築かれ,教室からは世界に名の通ったきら星の研究者たちが輩出している.マネジメントで言えば骨代謝学会,内分泌学会,代謝学会,内科学会の会長を歴任されただけではなく,それぞれの学会で新機軸を打ち出し,よい前例を残された.さらに,東大分院長を3期6年勤め,紛争中の時代から体制の立て直しに獅子奮迅の活躍をされたことは,知る人ぞ知るところである.
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