看護業務改善事例集
看護1号紙の活用による業務改善
田岡 キヌ子
1
,
金森 葉子
1
,
岩田 和子
1
,
野坂 忍
1
,
野口 弘
2
1大阪府立羽曳野病院
2大阪府立羽曳野病院情報企画室
pp.459-461
発行日 1993年5月1日
Published Date 1993/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900369
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大阪府立羽曳野病院は,呼吸器・アレルギー疾患の基幹病院である.対象が慢性疾患で多くの患者が入退院を繰り返す.そこで,看護部では記録の省力化と患者サービスの向上を目指して,1988年4月に看護1号紙(患者背景表.以後は1号紙)のシステム化に取り組み,1989年3月には稼働させた.1号紙は,前回入院時の情報を保存するので,変化のない項目は入力の必要がなく省力化された.しかし,再入院時に情報が利用できる程度の便利さだけでは,システムとして一応の安定は得られても,内容に深まりは得られない.
そこで,1号紙の情報が患者の個人情報としての域にとどまるだけでなく,蓄積された情報を活用するシステム,管理日誌や看護度とのリンクによる情報の活性化などに取り組んでいる.その結果,義務的な情報入力の姿勢が改善され,情報に対する興味が引き出され,情報の精度も向上の傾向が窺えるようになった.また,開発の目的である省力化による業務改善は十分に達成された.自分たちが入力した情報が,ワークシートなどスタイルを変えて使用できることに感動している.
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