特集 病院とお金の深い関係
病院に入るお金の最大化
未収金管理—発生予防から入院保証金制限への対応,法的回収まで
棚瀬 慎治
1
1弁護士法人棚瀬法律事務所
キーワード:
未収金
,
入院保証金
,
民法改正
Keyword:
未収金
,
入院保証金
,
民法改正
pp.965-969
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541211554
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■はじめに
患者の診療報酬支払義務は,患者と医療機関との間で診療契約が締結されることによって発生する.診療契約は,民法上の「準委任契約」に当たるとされており,医療機関が適切な医療を提供することの対価として,患者は診療報酬の自己負担分を支払うべき義務を負う.すなわち,患者の診療報酬支払義務は,診療契約の中核をなす基本的な義務である.しかるに,さまざまな理由によって患者が診療報酬支払義務を履行せず,未収金となってしまうケースが増加しており,頭を悩ませている医療機関も多い.
本稿では,未収金への対処方法について,医療機関に関する法律問題を専門的に扱う弁護士の立場から述べたい.
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