発行日 1949年10月1日
Published Date 1949/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210192
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これは東一ばかりではないのですが,從来我々の知っていた病院では,よく次の樣な場面にぶつかったものです。何か用事があつて十二時前後の病棟看護婦室にとび込むと,婦長さんを上座にして看護婦さん全員が長い机の兩側に並んでお晝を食べている風景にぶつかる事がありました。我々日本人は,最も簡素な生活になれていたものですから,一つ部屋を仕事場にも食事部屋にも寝室にもその時々で使ひ分けてちつとも不思議には思わないのですが,考へてみるとおかしなものです。又病院によると看護婦事務室の他に各病棟ごとに各々食堂をもって簡單な煮たきの出来る樣になつている所もあります。事務員はお晝になると自分の机で辯当箱を持出して食べる事は他の役所や会社と同じであります。又お医者さんは各々の医局や外來や医長室で食べますが,多くは看護婦さんのサービスに待つ所が多いのであります。
東一の看護婦業務は現在GHQのミス・カールソンに指導されていますが,この樣に雑然としている耿態がよほど奇異に見えたものと見えて,先づ第一に,中央食堂をつくる事を奨められました。(岡山病院でも同様の指示があったそうです)
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