連載 ケースレポート
地域医療構想と民間病院・5
医療法人和香会 倉敷スイートホスピタル—ホスピタリティ経営の実践
松田 晋哉
1
1産業医科大学公衆衛生学教室
pp.368-373
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210099
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■病院の概要 1)
倉敷スイートホスピタルは,岡山県倉敷市にある医療法人和香会の中核施設である.同病院はサービス付き高齢者住宅を併設した「倉敷スイートタウン」の中にある.山陽本線中庄駅より徒歩3分という好立地条件にあるスイートホスピタルは図1からもわかるように,病院というよりは高級マンションかホテルといった外観である.しかしながら,同病院は196床の救急告示病院であり,診療科目としては内科,リウマチ科,糖尿病内科,内分泌・代謝内科,消化器内科,神経内科,呼吸器内科,胃腸内科,循環器内科,小児科,アレルギー科,整形外科,脳神経外科,外科,泌尿器科,放射線科,リハビリテーション科,歯科・口腔外科を標榜している.病棟構成は一般病棟入院基本料(15:1)98床,障害者施設等入院基本料(10:1)98床というケアミックス病院である.
基本的な病院機能としては,急性期病院(例えば,川崎医科大学や倉敷中央病院)との連携を十分図った上で,急性期から慢性期の全ての患者を24時間365日対応で受け入れている.また,同病院は開放病床を採用しており,診療所との連携会議を毎月開催し,一次・二次救急対応および退院患者の紹介を積極的に行っている.
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