ルポ&インタビュー 病院アレコレ見聞録
地域の医療ニーズに応える—医療法人仁生会細木病院 細木秀美理事長(院長)に聞く
pp.522-526
発行日 1989年6月1日
Published Date 1989/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541209587
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病院の経営環境の厳しさが話題になるとき,決まって引き合いに出されるのが高知県のことである.人口10万対の病院数および病床数は全国平均の2倍以上でトップに位置し,とりわけ,高知市を含む中央地区2次医療圏は3,000床のオーバーベッドという状況なのである.それに加えて,全国有数の高齢者県であるから,おのずと受療率は高く,平均在院日数は長くなり,したがって,1件当たりの医療費も相対的に高くなる.完全に悪循環に陥っているのである.
そんな高知市にあって,民間病院としては第2の規模(611床)をもって地域医療に取り組んでいるのが,医療法人仁生会細木病院である.前身は,1946(昭和21)年に開設された「細木診療所」で,戦後の日本の医療の歩みを,共に歩んできたことになる.
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